2005年春、私の思い: My Message 谷口多美江

今年2005年6月6日になりますと、「N.G.S.ジャパン」は、発足して5年目を迎えます。

脇目を振らずに一途に情熱を傾けたこの庭園福祉活動が丸4年経とうとしています。
あっという間に、時が、気づかぬうちに過ぎていきました。皆様と共に、嬉しいこと、鳥肌の立つほどの感動、心から楽しいこと、人生って何て素晴らしいのだろう!と思った瞬間、皆様から頂いた暖かな心の触れ合いへの感謝など、こんな素敵な時を経験させて頂きました。その反面、もちろん、悲しいことや辛いこと、何て情けないのだろう!という思い、この活動がなかなかご理解頂けないもどかしさ、私の思いとは裏腹の誤解などを経験させて頂きました。
でも、良いことも失敗も全て私のかけがいのない大切な財産です。本当にありがとうございました。

「N.G.S.ジャパン」は、1999年、ダフネ元会長との「運命の出会い」から、常に「英国The N.G.S.」の暖かなサポートや真のご協力を頂き、更に「英国ザ・ナショナル・トラストの庭園&公園」からのお優しい励ましと的確なアドバイスを心の励みとして、庭園福祉活動という「庭園文化生活から生まれるチャリティ」という日本ではこの上もなく新しいチャリティ活動のベンチャーを皆様のおかげで確実に進むことができました。
その結果として、何時も変わることない個人庭園のオーナー様方からの暖かなご協力と来園者の皆様のお優しい御心のおかげで、4年間を通し、約25チャリティ団体に約230万円の寄付という実績も作れました。

私のモットーとしている精神、「英国ザ・ナショナル・トラスト」のコンセプトのひとつである「1人から1万ポンドではなく、1万人から1ポンドづつを」を信じ、一人の暖かな力には限りがあるが、同じ志を抱く多くの人達と共にする多くの活動こそ、草の根的に「N.G.S.ジャパン」の信念が根づき、この庭園福祉活動が意義深いものとして受け入れられ、人々の心に広がっていくものであると、頑なに信じつつ活動を続けてまいりました。

「ガーデン・オープン・チャリティ」の時に頂いております入園料(チャリティ・マネー)の「ハートフル・コイン500円玉達」の230万円分が、確実に「小さな幸せ達」になってくれました。これも一重に皆様のご支援ご協力の賜と心より心より御礼申し上げます。

更に、今後、「N.G.S.ジャパン」は、4つの主目的として、1,庭園福祉活動 2,庭園文化奨励 3,ガーデナー育成奨励 4,庭園保護保存運動を掲げ、庭園福祉活動を中心にこの4つの主目的のために活動を展開していくことを、ここに、皆様にご支援ご理解頂きたくご報告申し上げます。
それと同時に、「N.G.S. ジャパン」は、「英国The N.G.S.」の支部として、日本と英国の「庭園文化交流」の橋渡しこそ重要な役目であるとして日英のガーデン・ツーリズムやレクチャーなどを行なってまいる所存でございます。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

私は、何年も前のことですが、ユニセフ国連大使の黒柳徹子さんが体験なさったお話しを伺ったことがあります。
徹子さんが、インドのある「子どものための施設」を訪れた時のことです。ある10歳くらいの男の子が、息絶え絶えにベッドに横たわっていました。徹子さんは、その子の手を握り、いたわりの言葉を話され、そして、そこから立ち去ろうとした時に、その男の子の口から、徹子さんに「あなたのお幸せをお祈りします。」と言ったそうです。
そうして、その子は、数十分後には息を引き取ったそうです。自分の命が後僅かしか残っていないのに、このような言葉を見ず知らずの女性に向かって言えるものでしょうか?私は、この子の中に「神」を見る思いでした。
何と、崇高な生き方でしょう。私は、そのお話を聞いたとき、悲しみではなく、この「極限状態の崇高」に対し、非常に大きな感動でむせび泣きしました。

去年の12月の末に起きたスマトラ沖地震の津波被災地であるタイのプーケット島で、ご両親と弟さんを失った杉本遼平君の悲しみの中のその健気な姿は、皆様の心にいまだに残っていることでしょう。

彼は、インタビューの中で、ご両親のことを「今まで育ててくれてありがとう、助けることができなくてごめんね。」と言っていました。
ご両親と弟さんを捜索している間、遼平君は、こんなに彼にとって悲しみの極限状態なのに、ずっと、多くの人々に、「ありがとう」という言葉で、感謝の気持ちを言い続けていました。
私は、彼の中にも「神」を見ました。彼は、遼平君は、何て崇高なのでしょう。彼の崇高な姿に心より敬意を表します。彼のこれからの人生を心より応援したいと思います。

私は、スマトラ沖地震の津波被災地のニュースを見る度に、両親を失った、片親を失った多くの子ども達のことを思います。ひとりづつ、強く抱きしめて、「ひとりじゃないのよ、みんな、みんながあなたのそばに何時もいるのよ」と背中をさすり続けてあげたい思いでいっぱいになります。
しかし、悲しいかな、それは、不可能です。

でも、ずーっと、ずーっと、「小さな幸せ達」が、微笑みを失ってしまった子ども達に多く舞い降りるため、「継続こそ力なり」を信じつつ、「N.G.S.ジャパン」による「庭園からのチャリティ〜庭園福祉活動」という手法で、子ども達の幸せを願い続けてまいります。

どうぞ、この思いをご理解頂きまして、今後とも、より多くの皆様方からのご支援ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
感謝と共に心をこめまして。